外に出たい

勉強会とかイベントとか

【いい時間】新春!日本酒×アイデアソン ほろ酔い気分で日本酒の未来を考えてきました

f:id:fooo:20150301212354j:plain

 

最近はそこかしこでハッカソンやスプリントといった、グループワークを行うイベントが盛んですね。

でもわたし、人見知りだし口下手だし…。

という感じで今までほとんど参加したことはなかったのですが、30にもなって恥ずかしいもくそもないだろうと自分を奮い立たせ参加した今回のイベント『いい時間。新春!日本酒×アイデアソン』。

美味しい日本酒に舌鼓を打ちつつ、参加者同士で日本酒を世界に売り込むためのアイデアを考えようというイベントです。

 


【いい時間】新春!日本酒×アイデアソン ほろ酔い気分で日本酒の未来を考えよう - 2月27日(金)開催 - いい時間

 

日本酒を飲みながらのグループワーク!これならわたしでも行けるんじゃない!?というか、とりあえず美味しい日本酒が飲みたいです!

 

日本酒業界って実はとっても不況らしい

いきなりアイデアソンを始めるのはハードルが高いということで、まずは日本酒業界の今について学ぶべく、OneTank Project代表 三宅 紘一郎さんによるプチ日本酒講座からイベントは始まりました。

 

f:id:fooo:20150301185302j:plain

日本酒の基本知識について教えてくれる三宅さん。みんなが知ってるようで知らない、純米大吟醸大吟醸の違いも教えてくれました。

 

雑誌やテレビなんかでも日本酒特集を見かけたり、獺祭ブームがあったりと、最近日本酒アツいよね。なんて感じている方も多いと思うのですが(わたしもそのひとりでした)、実は日本酒業界はかなりの不況らしいです。

というのも、40年前に比べると日本酒の生産量は1/3にまで低下しており、その内の50%くらいは大手メーカーによるもの。その残り半分を全国に約1200社ある中小酒造が生産しているが、その多くは13社くらいが占めている。

つまり、市場に出回って消費されている日本酒の大半が、限られた大手や中小酒造の手によるものということなのです。

 

日本酒と世界市場

そんな国内の状況に対し、日本酒の世界市場は年々増え続けているそうで、2013年にはついに105億にまで成長したそうです。

数字だけ聞くと、おぉ!スゴい!と思ったのですが、ワインの世界市場はその数十倍(正確な数字は良く覚えていません…)とのことなので、日本酒の認知度・浸透度はまだまだといったところなのでしょう。

とはいえ、世界の日本料理店の数は今や約5万5千!日本食ブームはますます広がる傾向にあり、日本酒を飲む土壌も今後広がって行く可能性に満ちあふれているということですね。

 

f:id:fooo:20150301195945j:plain

そんなお話を聴きながらいただく、三宅本店さんの純米大吟醸「千福」うまー。

 

日本酒を世界へ!

日本酒講座をふまえ、いよいよイベントの本題「アイデアソン」開始です!テーマは「日本酒を世界へ売り出すためのアイデア」。

つ、ついにグループワークの時間がやって来ました…。これまでまったり気分で日本酒をいただいていましたが、ここまではほんの序盤。ここからが本番です…。しかも、なんて大きなテーマ。果たしてわたしは無事に参加することができるのだろうか…。

ですが、そんな人見知りで引っ込み思案なわたし(あなた)でも大丈夫。アイデアソンには、グループワークでありがちな問題を解決するための2つの手法が取り入れられていたのです。

 

【アイデアソンのここがスゴい その1】
フォークダンス式ディスカッション

4〜5人でのグループワークになると、積極的に意見を言う人とそうでない人に必ず分かれます。せっかく仕事を早めに終えてイベントに参加したのに(あるいはわざわざ休みの日にやって来たのに)、コミット度が低く大した成果を得られずにイベントが終了してしまうなんてことは結構あります。少なくとも、わたしはそんな類の人間です…。

そこでアイデアソンでは、複数人でのディスカッションは行わず、必ず1対1のペアでディスカッションを行います。

まずは隣の人とペアになり、それぞれが内側と外側になるよう大きな円をつくります。内側の人はその場に留まり、外側の人が5分ごとに移動することで、ペアを変えながらディスカッションをすることができるのです。

言葉で説明すると難しいのですが、要するに中学校あたりでやった「フォークダンス」のようなイメージです。男女がペアになって円をつくり、女子がくるくると移動してペアを変えて行く。そんな感じで何度か話し合うペアを変えるのです。

 

f:id:fooo:20150301202957j:plain

ペアになって円をつくる参加者のみなさん。

 

とはいえ、いくら発言の機会が複数人のときよりも増えたからと言って、良いアイデアが浮かんでいるとも限りません。そんなときは、先ほどの日本酒講座の感想を述べるも良し、ただ自己紹介するも良し。あるいは、相手のアイデアを聴いているだけでも構いません。つまり、気軽に雑談をするだけでもOKということですね。

しかし、アイデアソンのさらにスゴいところはここから。次のペアに変わったとき、前のペアから得たアイデアをまるで自分が考えたかのように話してOK。あなたの意見はわたしの意見。ジャイアンもびっくりな、パクリ…もといインスパイアが推奨されているのです!

パクリというと聞こえが悪いですが、誰かのアイデアを元に派生アイデアが産まれたり、誰かと誰かのアイデアを組み合わせて別のアイデアが産まれたり。通常のグループディスカッションよりも多くの、そして多様なアイデアが産まれやすい仕組みになっているのではと感じました。

 

【アイデアソンのここがスゴい その2】
ドット投票ならぬスター投票

ドット投票はデザインスプリントなどでも取り入れられているのでご存知の方も多いと思われますが、参加者各人に複数の投票権を与え、良いと思ったアイデアに無記名で同時投票する仕組みのことです(ん?合ってる…?)。

普通の会議では上司や発言力の高い人の意見が採用されがちですが、ドット投票ならばみんなが潜在的に良いと思ったアイデアが選ばれやすいという利点があります。アイデアソンではそんなドット投票の制度をさらに広げ、スター投票というものを採用していました。

ペアでのディスカッションを終えたあと、それぞれが記入したアイデアペーパーを会場内に並べ、みんなでそれを見て回ります。ちょっとでも良いと思ったアイデアがあったら、そこにスターマーク(☆)をつけて行くのです。

 

f:id:fooo:20150301210103j:plain

イデアペーパーにスターマークをつける参加者の方。ドット投票では投票権の数が決められていますが、スター投票に制限はありません。

 

ドット投票同様、どのアイデアを誰が書いたか分からないため、また、投票も無記名制のため、みんなが潜在的に良いと思ったアイデアに自然とスターが集まって行くわけですね。

 

イデアソンを終えて

残念ながら、わたしのアイデアに集まったスターは最高9個。最も多かったアイデアで20個以上だったので、その差は倍以上…。でも、いつものワークショップ以上に満足度が高かったのは、アイデアソンならではの手法が取り入れられていたからだと思います。プラス、美味しい日本酒でほろ酔い気分だったのもあるかと思いますが 笑

とにもかくにも、とってもいい時間を過ごすことができました。主催のみなさま、同じテーブルに居合わせたみなさま、どうもありがとうございました!